古文の書き方 助詞A 格助詞
格助詞は、語の「所有格」「目的格」「主格」などを決定するものなり。重要助詞のパート2なり。日本語の根幹をなすものにて、古文にてもまたかくのごとし。現代語に通ずるところ多ければ、異なるところのみ説明せむ。の⇔が チェンジの技
例を示し奉らむ。(ex)我の家が燃ゆ。
あしからねど、現代語のごとし。「の」と「が」をチェンジすれば…
(ex)我が家の燃ゆ。
かくのごとし。古文のごとからむ?格助詞の「の」と「が」はほぼ同じき用法なり。チェンジすとも、をさをささはりなし。しかれども、雰囲気的に心地悪しと思さば、チェンジすべからず。直観こそ重要なれ。
同格の「の」
現代語にかくのごとき用法のありやなしやはいさしらねど、古文に頻出する形なれば、紹介し奉らむ。(ex)良き女の、少し悩めるところあるが、やをら立ちて…
「良き女の」の「の」は、英語の関係代名詞のごとき働きをなすものなり。この「の」のあとの、連体形にてやめる「少し悩めるところある」は、手前の「女」を修飾す。
型あれば、型をさながら採用してむ。
(名詞)+の、+(修飾フレーズ)+連体形、(+格助詞+続きの文)
とすべし。
「で・から」は使用禁止
現代語の格助詞「で」は、古語にはなくて侍れば、書くなかれ。「にて」にすべし。和歌など、字数制限あらば「で」もありてよからむ、とも思ひ侍り。(我もひがごとに書くこと多し…><)(ex)この筆で書くべし。→この筆にて書くべし。
「から」は、古語の格助詞にもあれど、「より」とすればまして古語のごとし。
(ex)かの門出から3年経てり。→かの門出より3年経てり。
主語に敬意を
「場所+に(+も・は・こそ)」の形をとりて、「場所にある御方への敬意」を表す用法あり。(ex)上にも聞し召すべし。
使用頻度はをさをさなからめど、使はばかなりの「違ひの分かる男/女」となるべし。
強調の「と」
「あり」などを強調する折に使用す。慣用句的なるフレーズと思ひなさむ。(ex)家なるありとある薬飲めり。
引用の「と」「とて」
他者の発言を引用せむとする折に使用す。「とて」は、使用の難易度の低けれど、強力なる語なり。「と」は、「いはく」と同時に用ゐ、漢文感強し。(ex)「かやうのことはよもあらじ」とて、走りてまかりぬ。
(ex)走りまかりていはく、「かやうのことはよもあらじ。」と。
すべてを書きつるか、いとうしろめたく覚えければ、追記もありぬべし。
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