桐島、部活まかるなり。

— やむごとなき名言botさん (@meigen_heian) 2012年9月24日

出典

桐島、部活やめるってよ
映画化した小説のタイトルです。2013年に直木賞をとった朝井リョウさんの作品です。

注釈・解説

桐島(名)|、部活(名)|まかる(ラ四・終止)|なり(伝聞・終止)

☆まかる
退出する、という意味です。「やむ」という動詞を使ってもよかったのですが、あまりにもそのまんますぎるのでやめました。「赴任する」とか、「高貴なところから退出する」という感じの意味があります。なので、部活がとってもやむごとない場所ということになってしまいました。
派生語に、「まかりいづ」→「まかづ」という言葉もあります。

☆伝聞・推定「なり」
終止形にくっついて「耳で聞いて得た情報」をあらわします。意味自体は簡単ですが、問題は連体形にくっつく断定の助動詞「なり」の存在です。
四段活用の動詞は、終止形と連体形が一緒です。なので、「なり」は断定の「なり」とも読めて、「桐島が部活をやめるのである」ではないか、ともとられてしまいます。古文でこの形が出てしまったら、文脈から判断するしかないようです。ただ、「傍線部の助動詞は何か」「現代語訳しろ」という状況以外で、この二つの差が出ることはあんまないので気にしなくてもいいかもしれません。

関連項目


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